姫路市長にふさわしいのはどっち

 

 

 

姫路市長にふさわしいのはどっち

ビッグ対談 石川誠 兵庫県民間病院協会会長 VS. 金光亮典 R.D.M.サポート21代表

姫路市長選挙が告示されました。今回は、元総務省防災課長で前姫路市副市長の「飯島よしお」と、元大学教授で内科医出身の「清元秀泰」との新人同士の対決といった構図です。市民にとって、市長をどう選ぶかは最大の関心事です。長く政治と選挙の現場を見て来られた金光亮典氏と、石川病院の石川誠先生に、このテーマで緊急に語っていただきました。長いおふたりの対談のうち、〝選び方の目安〟といったところだけ抜粋したものをお届けします。なお、この対談は、11日の姫路青年会議所主催の「公開討論会」が終わった後に行われました。

◆対談者プロフィール

石川誠

姫路市在住 石川病院理事長

 

金光亮典(左)

東京都在住 宮澤喜一後援会青年部11人会会長、
宮澤喜一後援会副会長などを経て現職。

 

餅は餅屋に任せて

石川) 先ほどの公開討論会を聞いた結果、改めて姫路市長という立場は、やはり行政に通じていることが一番大事だと思いましたね。飯島さんは流石です。現実に根ざしたうえで、しっかりとした展望を示されました。安定感が際だっています。相手候補はあれこれ奇抜なことを仰っていましたが、おおむね裏付けがないことばかり。率直にいって、餅は餅やに任せるべきだなあと強く感じました。

金光)私も同感です。相手候補は医師としてはユニークな方ですね。ですが、地方自治体のトップになるには不安材料がいっぱいですね。私は宮澤喜一先生に師事したあと、総理大臣になられた当時は、中央や地元で後援会の一員として働き、お仕えしました。また、50年もの間ありとあらゆる選挙に携わってきましたし、様々な政治家、首長を見てきました。その経験からしますと、やはり旧自治省、今の総務省出身者が一番地方行政には向いてるって確信しますね。

石川)ですよね。そこで、一番首長に求められるものとは何だと思われますか?

 

 

税の使い方に習熟した人こそ

金光)市政は市民の皆様の税金で運用されていますので、税金の使い方に習熟していないと始まりません。これは昨日今日政治の道に入ったからといって、とてもわかるもんじゃあないですよ。自分で会社経営をやった人ならまだしも、ね。お金の扱いについては、少なくとも、10〜20年の経験が必要です。相手候補は医科大を持ってくるとか、道の駅を幾つ作るとか、あれこれ言ってましたが、実に危うい考え方で、市長としてうまくやっていけるのかどうか、際どいですね。総務省で揉まれてきた人は、その点資格は十分です。
ところで、石川先生はお医者さんとして、昨今の姫路市政をどう見られますか?不都合が多いからといって、医師として、身体の外科手術をするように、政治を正すべく、「政治の外科手術」に取り組もうなんて思われますか?

石川)いやあ、わたしにはとてもそんな能力もないし、意思もありませんね。姫路市はこれまで大学の先生だった人がやってこられ、それなりに前進してきました。今度は行政のプロがグイと軌道修正していって欲しいですね。そんなときに、同じく大学の先生で内科医だった方が後継者というのでは、どうもねぇ?今必要な医療現場での医師の力はいくらあっても足りないというのが現実です。それを放棄して、市政に進出されるというのは、とても勇気がおありだと思いますが、ここは医師不足解消に歯止めをかけるためにも、医療現場に戻って欲しいですよ(笑)。

 

医師は税の扱いが苦手

金光)そうですよね。私は多くの実例を見てきましたが、医師や弁護士という職業は日本でも、エスタブリッシュメントとして尊敬される対象ですが、概ね、政治家とくに首長になると失敗するケースが多いです。弁護士は法を解釈できても、作ることは苦手です。医師も人の身体を健康に出来ても、税をきちっと配分することには向かない。宮澤元総理は「市長を選ぶのが選挙では一番難しい。だからこそ、慎重であるべきだ」って常に言ってました。

石川)そう、医師は本来、専門にこだわるものです。内科は内科。外科と違うし、同じ外科でもどこを診るかで全く違う知識と判断を求められます。良い医師ほど、医師を天職と考えるものです。転職しようとされるのは、医師に向かないと思われたのか、よほど政治に自信と関心がお有りなんでしょうね(笑)。

金光)市議、県議、国会議員と違って首長は小なりといえど、自治体の全部を押さえる必要があります。ある意味、その地域の首相であり、大統領です。なった瞬間に、あらゆる政治課題への適切な判断、決断が求められます。私の友人で医師で教育委員をしていた者が、市長に出たいと言ってきたことがあります。私は反対しました。彼は結局、副市長に選挙で負けてしまいましたが、もしなってたら、失敗したでしょうね。人柄がいい人だとか、話がうまいとか、上品で男前だなどということでは通用しませんから。

石川)確かにそうですね。昨今の政治家を見ていると、いわゆるイケメン、高学歴の人が多いようですね。不細工で低学歴より、いいかもしれませんが、なんだか政治家を選ぶ基準がずれてしまってる感じがします。私は人を見るときには、ブレない、信念の人ということを最も重んじます。

 

通用しないゼネコン頼り

金光)私は石川先生のような日本の歴史、伝統や文化、芸術に通暁されているうえ、中国の古典、ヨーロッパの哲学にもご造詣がお深く、かつスポーツにも通じておられる方を尊敬します。しかも病院で、実際に人の生死に関わっておられる。こういう病院経営に携わる方がしっかり政治、政治家を監視することが大事ですね。それって、自らが政治の現場に出て行くということとはまた違うと思います。

石川)いやいや、私など褒めていただくほどのことはありません。仰るように、医師個人というより、医療法人がもっと政治のありようを見定めて、まとまって判断し、政治に、市政に注文していくことは大事ですね。

金光)そうです。ひと昔前、というか今でもまだ残っていますが、ゼネコン関係者が政治に様々な要望、注文をする、それを政治家が受けたり、それこそ忖度して、持ちつ持たれつやっていくということがお決まりの風景でした。つまり、選挙マシンとしての大手から中小に至るゼネコンの役割です。でもそれはもう古いですし、今の世の中で通用しないと思います。むしろ、先生仰るように、病院、医療従事者たちが立ち上がることが大事かもしれません。その声を聞く政治家は、総務省のような行政のプロ出身者がふさわしいでしょう。

石川)今夜は東京からわざわざお越し頂き、本当にありがとうございました。お話伺って意を一段と強くしました。このお話を皆に語っていきたいと存じます。

(了)